ブログ | フリーアナウンサー 岡本祥子

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2021.7.15 防災365  1日1アクション

【防災365  1日1アクション】Vol.4 ラジオの聴き方、知っていますか?

Vol.4 ラジオの聴き方、知っていますか?

 

こんにちは。
フリーアナウンサー、防災士の岡本祥子です。

「防災365  1日1アクション」
今日で4日目になりました。

どうですか?続いていますでしょうか?

 

4日目の今日は…

「ラジオの聴き方、知っていますか?」です。

 

私は長年ラジオキャスターをしていますので
人一倍、ラジオ愛が強いですが、
それを抜きにしても、災害時に頼れるメディアは「ラジオ」です。

 

防災士養成講座の講義でも
元NHKのベテラン記者だった講師が「災害時はラジオ」と断言していました。

2011年の東日本大震災の際、
NHKが大津波警報や現場のカメラで津波を捉え、
アナウンサーが必死に避難を促す放送を続けていたことは皆さんの記憶に残っているころでしょう。

しかし、
被災地の多くは地震発生から2分経たないうちに停電。
被災地ではテレビが見られなかったのです。
ですから、多くの人が大津波警報が出ていることに気づかず、
ラジオを聴いた人しか知らなかったのです。

 

NHKの緊急報道はラテスルーと言って
ラジオとテレビ、8波同時放送を行います。
ラジオからテレビの音声が流れるのです。

ですから、緊急時のNHKアナウンサーは声だけ聴いて状況がわかるように
画面を全て描写して伝えているのです。

 

近年、発生が危惧されている首都直下地震。
首都圏の発電所の多くが建っている湾岸沿いは揺れやすいと言われています。
ということは首都直下地震が起きたら、必ず停電するということ。

防災士養成講座の講師は「命にかかわる災害こそテレビは役に立たない。必ずラジオ」と公言していました。

テレビは100Vの電源が必要ですが、ラジオは乾電池だけで聴けます。
予備電池があれば1週間もつので情報難民にならずに済むのです。

 

 

さて、ひと昔前なら家庭に1つはあり、車の運転中はカーラジオ。と
子どもでも自然とラジオのつけ方、聴き方を知って楽しんでいたものですが、
最近はラジオ聴取の習慣が薄れ、家庭にないところが増えています。

みなさんのお子さんはテレビをつけるようにラジオを一人で聴くことはできますか?

肝心のラジオは非常用の持ち出し袋の中に入っていたり、
懐中電灯と一体型のラジオを備えていたりと、お持ちの方は意外と多いかもしれません。

普段からラジオを聴く習慣がないご家庭は
今日、その非常用のラジオをつけてみましょう!

まず、久しぶりに出してみると電池切れということが多いです。
はい、電池交換しましょうね。

 

それでは
準備はいいでしょうか?

 

では、どの放送局を聴く?

ご存知のように、各ラジオ局には周波数が定められていて
その周波数にラジオチューナーを合わせるとその局のラジオが聴けます。

周波数の種類によってAMとFMで分かれていますが、
数年前からAM局もワイドFMと銘打って、AMとFMの同時放送を行っています。

 

関東では、私の古巣のTBS(AM954KHz,FM90.5MHz)や文化放送(AM1134KHz,FM91.6MHz)、ニッポン放送(AM1242KHz,FM93.0MHz)などの大手民放局があります。

FMではJ-WAVE(81.3MHz),TOKYO FM(80.0MHz)をお聴きになっている方も多いことでしょう。
こちらはキー局のようなイメージで災害時は幅広く情報を知りたいオススメです。

 

そして地域の情報を得るなら断然、コミュニティFMです。
コミュニティFMとは放送エリアを市区長町村に限定したラジオ局。
現在、全国で300局以上が放送しています。

災害時は大手民放局では伝えられない、その地域で必要な情報を放送してくれます。
(例えば、避難所の開所状況、被災状況、物資の配給場所や時間など)

東日本大震災ではコミュニティFMの放送が被災者の方々の心の拠り所になっていたそうです。

 

私が現在、レポーターを務めている調布FMやエフエム世田谷もコミュニティFMです。

今日はお住まいの地域のコミュニティFMに一度、周波数を合わせてラジオを聴いてみましょう。

 

お住まいの地域にコミュニティFMがあるのかわからない、
あるのは知っているけど周波数がわからないという方は
インターネットで「自治体名 コミュニティFM」で検索するか
こちらの日本コミュニティ放送協会HPの放送局一覧からお探しください。
日本コミュニティ放送協会 放送局一覧

 

お住まいの自治体に放送局がない場合は
近隣の地域の放送局が合わせて情報発信している場合がありますので、近隣地域のFM局もご確認ください。

非常用でもラジオがないという方、ぜひ一つはご家庭に備えておきましょう。
Amazonなどでも1000円代から販売されています。

そうそう、カーラジオにもぜひ地元のコミュニティFMを登録しておいてくださいね。

 

 

ここまで読んで
いやいやラジオもうradiko(ラジコ)で聴くものでしょ!と思っていた方。
そうそう、今はスマートフォンのアプリやパソコンでラジオを聴く時代ですよね。

インターネット環境が整っていれば、今はラジオ受信機がなくてもラジオが聴けるんです。

radiko(ラジコ)

radiko

radikoは先ほど挙げた民放各局のラジオを生放送と
タイムフリーと言って、過去1週間前までの放送を遡って聴くことができます。

 

Listen Radio(リスラジ)

Listen Radio

コミュニティFMの多くは
Listen Radioやサイマルラジオなどで聴くことができます。

 

アプリやパソコンで聴ける最大のメリットは、ラジオの電波が届かない場所にいても
全国から聴くことができること。

自分の住まいの地域だけでなく、家族や友人の住む地域のラジオを聴くことができます。

 

ぜひ、こちらも今、アプリのダウンロードやインターネットで実際に聴いてみましょう!

 

デメリットはスマートフォンの電池残量が尽きたり、電波の届かない場所では使えないということです。

普段からお聴きいただけるツールですが、いざという時は頼れないかもしれないということを
頭に入れておいてください。

 

ここまで、ラジオの聴き方について長々と紹介してきましたが
まずはラジオを聴いてみてください!!
災害時だけでなく普段から本当に楽しめますよ!

情報過多な現代だからこそ、
音だけで伝わるパーソナリティの人柄や番組とリスナーの一体感、音楽のすばらしさなど、
心地良さを感じていいただけるはずです。

 

4日目は「ラジオの聴き方を知っていますか?」

今日はここまで。
明日も一緒に1アクションを続けましょう!